教え方が上手な人が実践している3つの大切なこと!人材育成に役立つ情報


新人に仕事を教える担当に任命されたけど、どうすればいいのだろうか。

こっちが一生懸命に仕事を教えているのに、ちっとも覚えてくれないんだから。
人は様々な立場で「教える」場面が出てきます。
・友達に勉強を教える
・先輩として後輩に教える
・人材育成担当として若手を育てる
・教員として子供たちに教える
・仕事の引き継ぎで、次の担当者に教える
などが挙げられます。
相手に理解してもらおうと一生懸命に教えても、なかなか伝わらないケースがあります。
「理解できない相手が悪い」と言ってしまうのは簡単なことですが、それでは問題の解決にはなりません。
この記事では、教え方が上手な人が実践している3つの大切なことについて載せています。
相手の「教わりたい」という気持ちを引き出すとともに、復唱させたり、褒めたりしながら教える
まずは、「教える」とはどういうことなのか改めて考えることで、さらにスキルアップにつながるでしょう。
それでは、解説していきます。
「教える」とは何か?

「教える」を辞書で調べると、「知識や技能を身につけるように導く」という意味が出てきます。
ところが、この意味を間違えて「教える=伝える、説明する」と解釈してしまっていることがあります。
つまり、方法を伝えたり、手順を説明したりしただけでは、「教える」にならないのです
教えた相手が知識や技能を身につけてこそ「教える」になるのです。
では、どのように相手が知識や技能を身につけられるように教えることができるのか?
3つの方法を詳しく説明します。
相手の「教わりたい」を引き出す

自分が教えようとしている時、相手は何を考えているでしょうか?
・「知りたい」「覚えたい」「できるようになりたい」から、自分だけでは分からないので「教わりたい」と考えている
・「面倒くさい」「早く終わりたい」「さっさやりたい」から、自分だけでできそうなので「教わらなくても別にいい」と考えている
前者と後者で、同じように教えたとしても結果が正反対になります。
教える相手が後者の人の場合は、すぐに教えようとすると失敗してしまいます。
最初にやるべきことは、相手の「教わりたい」を引き出し、本当に教わりたい気持ちになっているかどうか確認することです。
いきなり方法や手順を話すのではなく、まず相手の話を聞くようにすると良いでしょう。
自分は聞くことに徹し、相手がどのようなモチベーションで仕事を教わろうとしているのか、内面を知るのです。
不安、緊張、やる気、経験談…などを聞き、しっかり気持ちを受け止めて、その上でどんな教え方をするか工夫をします。
また、話を聞くことで相手への信頼を示し、不安や緊張を緩和させることができますので、効果は高いです。
プライベートの話をして共通点があれば、心に寄り添うことができます。
難しく考えなくても大丈夫です。
「教え方」は「会話」と似ています。
会話は自分がどんなにたくさん話しても、相手が聞いていないと伝わりません。
相手に「ねえ、話を聞いてるの?」と質問したら、「ごめん。聞いてなかった。」という経験があるのではないでしょうか。
話し手と聞き手の両方がいて、会話が成り立つのです。
教える時にも会話と同様のことが言えます。
つまり、「教える側」と「教わろうとしている側」が成り立っていないと、いくら教えても何も意味がないことになります。
相手の視線や相づちを見て、「教わろうとしている姿勢ができてきるのか」を確認しながら進めましょう。
「こちらが教える立場なのに、どうして教える側のヒトの気持ちを考える必要があるんだ。」「要するに、相手のやる気の問題だろう。」というご意見があるかと思います。
おっしゃる通りですが、その意見を押し通したところでメリットは何もありません。
教える側の立場で責任をもって行動するためには、相手を変えるよりもまず自分を変えるところからスタートしてみましょう。
復唱(リピート)させる

教える側の人がよく言う間違ったセリフがあります。
それは、①分かった?、②意味分かる?、③分からないところある?、の3つです。
①「分かった?」
・・・相手は「わかりません。」とは言いづらいです。また、本当はわかっていないのに、分かったつもりになっていることもあります。
②「意味分かる?」
・・・この言葉は相手に良い印象を与えません。少し馬鹿されているように感じ、反発心が芽生えるきっかけになります。
③「分からないところある?」
・・・これも「分かった?」と同様に、分かったつもりになっていて「特にありません」と答えてしまうことがあります。また、何が分からないのか分からない状況に陥っている場合もあります。さらに、分からないことが多すぎで、質問するのをためらってしまうことも考えられます。
では、どのようにするのか?
それは、相手に自分が伝えた内容を「復唱(リピート)」させるのです。
「私が言ったことを、自分の言葉で復唱してみて!」と声をかけ、相手が説明できたら自分が教えた内容を理解していることが明確になります。
もし、説明ができていない部分があれば、そこを補足説明すれば良いのです。
説明できていない部分が多ければ、今度は教える内容を区切って説明し、所々で復唱させて確認していきましょう。
相手も説明できないことが分かると、「本当は分かっていなかった」ことを自覚できます。
また、教える前に「あとで復唱してもらうよ。」と相手に伝えておけば、真剣に覚えようとする意識を高めることができます。
教えてできるようになったことを褒める

教えた後、相手が理解できたり実際に行動できるようになったりしたら、褒めるようにしましょう。
相手の行動に「賞賛(褒める)」という報酬を与えることで、その行動は強化されます。
ここで大切なのは、①具体的に、②タイミングよく、③声の抑揚を変えて、褒めることです。
①具体的に
・・・何が理解できたのか、何ができるようになったのか明確に説明することで、相手は自分の行動を認識して、記憶に留めておくことができます。
②タイミングよく
・・・相手ができた瞬間です。
努力したことを認めてもらいたい、できた自分を高く評価してもらいたいという、承認欲求があります。
承認欲求は時間が経つと、効果が薄れてしまいます。
しばらく時間が空いてから、「さっきは良かったよ。」と言われても、あまり嬉しくありませんよね!?
すぐ褒めるようにしましょう。
③声の抑揚を変えて
・・・褒める際に声を大きく、高さを上げて、相手の素晴らしいことを賞賛するのです。
・説明する時は論理的に伝える
・褒める時は感情的に伝える
ことが重要になってきます。
褒められると、もっと褒めてほしくなるのが自然なことです。
この「褒めてほしい」が「教えてほしい」に結びついて、相乗効果を発揮します。
まとめ
今回は、教え方が上手な人が実践している3つの大切なことを解説してきました。
ポイントは、「相手の教わりたいという気持ちを引き出すとともに、復唱させたり、褒めたりしながら教える」です。
「教え方」というと、「教える技術」ばかり注目されてしまいます。
もちろん、教える技術も重要です。
しかし、教える側としては、まず相手が「教そわりたい」という姿勢をどのようにつくっていくのかを考えて行動しなければなりません。
要するに、教える技術=相手の「教わりたい」姿勢をつくる技術でもあるのです。
技術を高めることで「教わったことを、他の誰かに教えたい」へと変えることも可能です。
教え方の本質が分かれば、相手を成長させることができるのです。
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ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
それでは、次回の記事でお会いしましょう。
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